Instabase依存から脱却する3ステップ|自社予約率を上げた実践記録

Instabase依存からの脱却

目次

結論:まずスペース内にLINEの入口を作る、それだけでいい

最初に結論を言ってしまいます。

スペース内にLINE登録の案内を置いて、自社予約ページに誘導する、これだけです。

新しいツールをいきなり入れる前に、今ある接点を活かす。神奈川県の藤沢・平塚でレンタルスペース「RentalSpacekite.」とスタジオ「StudioLOKU」を運営している私が、実際にやってみて「これが一番シンプルだった」と感じた方法です。

同じように悩んでいる方の参考になればうれしいです。

ひとつ先にお伝えしておきたいことがあります。ポータルのメッセージ機能やメールで自社URLやLINEに誘導する行為は、ポータルの規約違反になります。 この記事では規約を守った上でできることだけを紹介しているので、そこは安心して読んでもらえればと思います。


「自分、誰のために集客してるんだろう」と気づいた瞬間

正直に話しますね。

うちの平塚スペース(RentalSpacekite. 約40㎡)が少しずつ軌道に乗ってきた頃、月の予約件数も増えてきて「いい感じじゃん」と思っていたんです。でもある日、売上明細をじっくり眺めていたら、手数料でごっそり持っていかれていることに改めて気づきました。

2025年の実績を振り返ると、平塚スペース単体で年間売上が約295万円。でも手数料だけで年間約88万円が出ていきました。売上の約30%です。月平均で7〜8万円がそのままポータルサイトに流れている計算になります。

インスタベースの手数料は35%です。業界でも最高水準レベルですね。仮に月売上が15万円だとすると、5.25万円がプラットフォームに流れる計算になります。年間で63万円。これ、けっこう痛いんですよ。

他のポータルサイトの手数料も並べておきます。

ポータルサイト 手数料
インスタベース 35%
スペースマーケット 30%
スペイシー 30%
かしかし 30%
くーある 15%(比較的低め)
自社サイト(Stripe等) 約3.6%(決済手数料のみ)

この差を一度見てしまうと、なかなか元の感覚には戻れないですよね。

でも、お金の話よりも気になったのが「構造」のほうでした。

インスタベース経由で来てくれたお客さんって、次に予約するときもまた「インスタベースで検索」するんです。うちのスペースをすごく気に入ってくれたとしても、リピーターとして育っていくのはうちのスペースではなくインスタベースのプラットフォームなんですよね。

集客コストをかけて呼び込んだお客さんを、毎回インスタベースに返却しているような感覚。

これに気づいたとき、正直ゾッとしました。「自分、ずっとインスタベースのために集客してたのか」って。

うちは本業がシステムエンジニア(会社員)で、副業でレンタルスペースを始めて、後から法人化した流れです。居抜き物件を活用して開業したこともあって、入居後すぐに運営を始めないといけない状況でした。最初は手元資金があまりなかったので、インスタベースに頼り切るしかなかった事情もあります。

しかも最初期は口コミがゼロで、検索結果でどんどん下に埋もれていく感覚がありました。「プラットフォームなしでは集客できない」という焦りは、本当によくわかります。資金繰りでしんどかった時期もあったし、手数料がじわじわ積み重なっていくストレスは今でも覚えています。

ただ、ある程度回り始めたタイミングで「このままでいいのか」と立ち止まれたのはよかったと思っています。


解決策:3ステップで自社予約率を上げる

うちでやってみて実際に効果があった方法を、順番に紹介します。全体像を先に整理しておきます。

ステップ やること コスト感 ポイント
STEP 1 スペース内でLINEに誘導 ほぼゼロ 掲示物1枚から始められる
STEP 2 自社予約ページを開設 0円〜 決済手数料は約3〜3.6%
STEP 3 LINEリストに月2回配信 月数千円〜 開封率が高く即反応が出る

この3ステップを3ヶ月続けた結果、うちではリピートのお客さんからの予約比率が10%台から40%前後まで上がりました。月の予約件数が同じでも、自社経由の割合が増えるだけで手元に残るお金がぜんぜん違ってくるんですよね。

以下、それぞれ詳しく説明していきます。


ステップ1|スペース内の掲示物でLINEに誘導する

新しいツールを入れる前に、まず今ある接点を活かすことから始めるのがいいと思います。

やることはシンプルで、スペース内にQRコード付きの案内を置くだけです。

「次回LINEから直接予約で10%オフ!」と書いたA4の紙を1枚印刷して、スペース内の目につく場所に貼る。それだけです。デザインを凝る必要は全くないです。うちは最初、パソコンで10分くらいで作ったシンプルなポップを貼り出しました。

ここで一点、重要な注意点をお伝えします。

ポータルのメッセージ機能や予約完了メールで自社のLINEやURLに誘導する行為は、インスタベースをはじめとするポータルサイトの規約違反になります。これは絶対にやらないでください。

スペース内に掲示物を置くことについては、実際にやっている運営者は多いのですが、これも規約上はグレーゾーンです。各ポータルの利用規約を確認した上で判断してください。うちは「スペース内の案内」という形にとどめていて、ポータルのメッセージ機能は一切使っていません。

方法 判定
ポータルのメッセージ機能でLINEに誘導 規約違反・絶対NG
予約確認メールに自社URLを記載 規約違反・絶対NG
スペース内のQRコード掲示 グレーゾーン・各社規約を要確認

うちは無人運営(スマートロック+自動メッセージ)で回しているので、スタッフが口頭で案内することができません。藤沢64㎡・平塚40㎡の多目的スペースも、平塚20㎡のダンス・整体スタジオも、ピアノ専用ルームも、全部スマートロックで鍵を管理して自動メッセージで完結させています。だからこそ、スペース内の掲示物が唯一の接点になります。

有人運営のスペースなら、使用後にひとこと「次回はLINEからどうぞ」と伝えるだけでもぜんぜん違うと思います。この一言ができるだけで、無人運営より有利な面がありますよね。

最初の1ヶ月はLINE登録者が3〜4人しかいなくて、正直「これ意味あるのかな」と焦りました。でも2〜3ヶ月続けると少しずつ増えてきます。じわじわ型なので、焦って別のことに手を出すより、コツコツ続けるほうがいいです。

誘導の流れを整理するとこうなります。

  1. インスタベース経由でお客さんが初回予約
  2. スペース利用中に掲示物(QRコード)を目にする
  3. 「10%オフ」が動機になってLINE登録してくれる
  4. 次回から自社経由での予約が可能になる

ステップ2|自社予約ページを作る

LINEに誘導できても、予約を受ける場所がなければ意味がありません。ここで自社の予約ページを用意します。

うちが実際に使っているのはWordPress(SWELL×ConoHa Wing)+予約プラグインのAmeliaです。SEとして「自分で全部設定できる」という前提があるので、この構成を選びましたが、正直これは万人向けではないです。

エンジニアじゃない方には、RESERVAの無料プランから始めるのがいいと思います。

RESERVAの決済手数料は3.24%。月売上15万円で計算すると、手数料は約4,860円です。インスタベースの35%と比べると、差額は約4.7万円/月になります。

月の売上規模 インスタベース(35%) RESERVA(3.24%) 月次差額
10万円 約3.5万円の流出 約3,240円 約3.2万円の改善
15万円 約5.25万円の流出 約4,860円 約4.7万円の改善
20万円 約7万円の流出 約6,480円 約6.4万円の改善

うちの平塚スペースで実際に計算すると、月平均売上約24.6万円に対してポータル手数料が年間約88万円でした。もしこれが全部自社経由(手数料約3.6%)に切り替わっていたら、同じ売上でも年間で約80万円近くが手元に残っていた計算になります。

さすがに全部切り替えるのは現実的じゃないです。「インスタベースが新規集客の入口」という役割はまだ必要なので、ゼロにするのは難しい。ただ、一度使ってくれたお客さんを自社経由でリピートしてもらうだけでも、年間で数十万円単位の差が出てきます。これは体感としてもはっきり感じています。

RESERVAはLINE連携にも対応しているので、「LINEで告知→RESERVAで予約」という導線を一本化できるのも使いやすいポイントです。

ひとつ正直に言うと、登録は5分でもページを整えるのには時間がかかります。カレンダー連携、時間のフォーマット設定、オプション設定あたりで小一時間くらいハマりました。「完璧じゃなくていい、まず予約が受けられる状態にする」と割り切ったら一気に楽になりました。最初から完璧を目指さなくていいです。


ステップ3|LINEリストに月2回配信する

LINE登録者が少しずつ増えてきたら、次は定期的に配信して予約につなげます。

やることは月2回だけです。

  1. 直前割(3日以内の空き枠を10〜15%オフで告知)
  2. 平日限定オファー(週末に比べて予約が少ない曜日を狙い打ち)

LINEの開封率はメルマガと比べてかなり高く、60〜70%程度とも言われています。「明日の午前が空きました!」という告知でもわりとすぐ反応が返ってきます。最初は半信半疑だったんですが、実際にやってみると「え、こんなに反応くれるの?」という感覚がありました。

うちが使っているのは普通のLINE公式アカウントです。L Messageのような外部ツールを使えば配信管理やセグメント配信がしやすくなりますが、最初は公式アカウントの基本機能だけで十分だと思います。慣れてきたら外部ツールの導入を検討する感じで問題ないです。

特に平塚スペースの場合、4月・7月・10月あたりは予約が落ちる閑散期があります。2025年の実績でもこの時期は利益がほぼゼロに近い月がありました。こういう時期に「今週の平日、空いてます!少しだけ割引します」という告知を送ると、普段よりも反応が出やすいです。閑散期の底上げにLINE配信は地味に効きます。

空き枠をインスタベースに頼らず自力で埋める習慣ができると、プラットフォーム依存から本質的に抜け出せると感じています。


比較:自社予約ページ構築ツール、正直に並べます

実際に調べて・使ってみた感想をまとめます。

ツール 月額費用 決済手数料 向いているケース 注意点
RESERVA 無料〜9,800円 3.24% スタート〜小規模・LINE活用したい カスタマイズに限界あり、サポート対応がやや遅め
coubic 無料〜11,000円 5% スタッフ複数・Google連携したい 手数料がRESERVAより高い、通知メールの遅延報告あり
WordPress+Amelia サーバー代+テーマ代 約3.6%(Stripe) SEなど自分で設定できる方 初期設定に時間がかかる。非エンジニアにはハードルが高い
タイムチケット 成果報酬型 20% 集客力ゼロの立ち上げ初期のみ 手数料がポータルと変わらない構造。依存先を変えるだけになりがち

RESERVAについては、スタートのコストを抑えたい方に一番おすすめしやすいです。無料プランから使えて、慣れてきたら有料プランにアップグレードする流れが作りやすいです。うちがWordPress+Ameliaを使っているのはSEとして自前で細かく設定したい事情があるからで、一般的なスペース運営者にはRESERVAのほうが現実的だと思っています。

coubicについては、UI設計がわりと丁寧に作られていて使いやすいです。複数名でスペースを運営していたり、スタッフ別のシフト管理が必要な場合には選択肢になると思います。ただ手数料がRESERVAの1.5倍以上なので、月の予約件数が増えるほどコスト差が開いていきます。最初からシミュレーションして判断するといいと思います。

WordPress+Ameliaは自分で設定できる方向けです。うちはSEだったので自分でやりましたが、エンジニア以外には設定のハードルがかなり高いと感じています。その分カスタマイズ性は高くて、予約フォームのデザインや自動メッセージの細かい制御もできます。「どうしても自分でやってみたい」という方は挑戦してみてもいいと思いますが、最初はRESERVAから始めて慣れてからでも全然遅くないです。

タイムチケットは正直おすすめしないです。 手数料20%はポータルサイトと実質同じ構造で、「依存先を変えるだけ」になってしまいます。この記事を読んでいる方の目的とはズレてしまうので、使うとしても立ち上げ初期の一時的な選択肢くらいに留めておくほうがいいと思います。


手数料を減らすだけじゃなく「自力で枠を埋める」仕組みも作る

手数料の話とは少し角度が違うんですが、自社予約を増やす取り組みと並行してやってよかったことがあるので参考までに紹介します。

うちではポータルに頼らず自力で予約枠を埋める仕組みをいくつか持つようにしています。具体的には、定期イベントの自己開催と、固定的な利用用途を自分たちで作ること、の2パターンです。

スペースを「貸すだけ」の状態だと、どうしてもポータルの検索順位や口コミ数に依存しやすくなります。自分でイベントや利用用途を作っておくと、ポータルの波に左右されにくくなります。

アプローチ 具体的な動き 主な効果
ポータル依存を減らす 自社予約ページ+LINEで直接告知 手数料コストを削減
自力で定期枠を確保 自主イベントの定期開催 検索順位に左右されない安定枠
複合利用で固定収益を作る 固定用途を持ちつつ残り枠をレンタル 閑散期でも売上の底が下がりにくい

SEとして「仕組みで解決する」発想が身についているので、スペース運営もできるだけ手を動かさない設計にしています。スマートロックで無人化、自動メッセージで対応、定期的な固定枠で安定収益を確保、という形でまわしています。

「スペースを貸すだけ」から「自分たちで使い方を作る」に少しずつシフトしていくと、ポータルに頼らなくてもいい状態が少しずつ近づいてきます。


状況別:どこから手をつけるか

今すぐ動きたい・月の売上が10〜20万円くらいのスペース

スペース内の掲示物でLINE誘導 → RESERVAで予約受付から始めるのがいいと思います。初期費用はほぼゼロで、掲示物1枚から動けます。

うちもこの流れから始めました。最初は「本当にこれで大丈夫かな」と半信半疑でしたが、3ヶ月続けてみると手元に残るお金の感覚が変わってきます。

特に無人運営のスペースはLINEの配信だけが唯一の直接コミュニケーション手段になるので、リストを少しずつ育てることに意味があります。焦らず続けることが大事です。

ある程度予約が安定してきた・もう少し仕組みを整えたいスペース

LINEの定期配信を月2回ルーティン化 → 空き枠を自力で埋める習慣をつけることをお

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